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タグロジック

全体の流れとしてロジックが一貫してる=選ばれる。- freeeがLINE・三菱UFJ銀行などから65億円の追加増資

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freeeが65億円の追加増資、LINE・三菱UFJ銀行と連携強化
記事を読む Via: Tech Crunch2018.8.6

中小企業の経営やスモールビジネスに関わる方なら、必ず目にしたことがあるであろうクラウド会計ソフト「 freee」。特に、近年開業した方は、導入してる方も多いのでは?

かくいう弊社も、freeeでバックオフィス業務を効率化しています。

freeeにより、スモールビジネスは本当にラクで管理しやすくなったと思います。これさえあれば、創業〜税理士探し〜会計〜総務まで、創業期は1人で出来てしまいます。

freeeは、ビジネス・フローとブランディングの成功ロジックが一貫してる企業・ビジネスの1つだと思います。

スモールビジネスで創業者が設立業務を行う場合、ふつう「会社設立」で検索を行うと思いますこのワードで検索すると、freeeがブランドとして一人勝ちです。

Googleで、3位以内にはヒットするのがfreee。freeeを知らない人がいたとしても、

・サイトを見る
・客観検索する

ことだけで、オーディエンス側が「信頼できる会社そう」と判断できる材料がそろってます。

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これは検索した時の広告エリア。説明文の違いに注目。

freeeは、「会社設立」で検索したオーディエンス側が知りたいことを伝えてる+そこに企業側の一貫したビジネスロジックが土台になってます。正しい顧客に、正しい伝え方をしている。(マッチしている)

freee以外の検索結果を見ると、「企業側が伝えたいこと」を訴求してる。(ミスマッチ)

大きな違いがあります。

参照→来ている顧客は正しいか?

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これは広告以外のエリア。上と同じことが言えます。会社設立をしようと思っている人がまずどこをクリックするかは、一瞬で決まると思います。

おそらく、freeeは「起業」検索で探してくるオーディエンスは捨てていて(「起業」で検索する人は多様なニーズがあるから)、「会社設立」に絞ってブランド化を行ってる可能性が高いと思われます。

検索した先のフローも、滑らか。

freeeの言う通りに実行すれば、確実に設立手続きできることが、知らない人でもすぐわかって、流れるように自然にできるフローになっています。

会社設する時って、大体みんな急いでる。だから、自社の差別化アピールとか宣伝とか、読んで検討する時間とかできればはしょりたいんですよね。でも会社設立に関することだけに、信頼できる確実な機関かどうかは重要です。

freeeの場合は、検索の時点で信頼問題はクリアしてるから、アピールは不要。ユーザーにとって必要な情報とステップがどんどん出てくることで、もっとも面倒で早く確実に済ませたい手続きサポートをしてくれる。そして、それを的確にサポートすること自体が、むしろ、さらなる信頼形成になっています。

最終的には、freeeの会計や総務のパッケージに申し込むのが、オーディエンス側にメリットがあるという自然な結論にいたるという流れになってます。

全体の流れとしてロジックが一貫してる=選ばれる。です。

参照→統合化を行うと、収益性が高まるのは何故か?

とはいえ、会社設立の数は、限られてますよね。社会情勢によって減るかもしれないですし。

中小企業のクライアントが多い税理士・会計士に聞くところでは、freeeを扱う経理・会計・税理士も少ないそうです。それもあり、近年設立した企業以外では、まだまだfreeeを導入している企業は「少ない」そう。(他競合との割合の話ですので、一概にこれでは結果はわかりません。割合が少なくても事業はうまくいってる可能性があるから。)

バックオフィスは、一番変化が遅い(変化を嫌う)部署ですよね。システム入れ替えるのは大変だと思われてますし、税理士側も企業側も新しいスキルや知識を使わなくてはいけない状況になると自分の価値が下がると思ってる節もあるから。

この業界の「当たり前」を逆手にとって、水面下のニーズを形にして躍進して来たfreeeのビジネスが、今後どう立体構造として展開するかに注目してウォッチしたいと思います。

梅澤さやか
株式会社KAFUN 代表取締役


ふつうの感覚や気持ちを大事にデザインする – 10 柿木原政広さんの記事

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10 (テン)代表・アートディレクターの柿木原 正宏さんが、ご自身のFacebookで「最近気になっていた、レベルアップという言葉に対する違和感について書いてみました。」とアップされてました。

計算できる何かより、ふつうの感覚や気持ちを大事にデザインする — 10 柿木原政広

Via: AdverTims

1分で読める凝縮された記事で、とても等身大のシンプルな言葉で分かりやすい。それでいて、すごくビジネスの本質をついた奥行きのある内容でした。(こういうところにも、柿木原さんのデザイナーとしての素晴らしい資質が出ていると思います。)

柿木原さんはデザイナーという立場から、「仕事をする際に、どこに焦点をあてるかで、仕事の奥行きやスケールが変わり、結果が変わる」という普遍的だけど、けっこう見逃されてる事実をシェアしてくださってると思います。

柿木原さんの場合は「自分がレベルアップしたい」に焦点をあてるのではないそうです。

自分はデザイナーである、として、「デザイナーはデザインを通じて、人と人との気持ちをつなげたり、いい気持ち、新しい気持ちになってもらうことを目指すのが仕事」と定義しながら、「僕はふつうの人の気持ちや感覚を持っていることを大事にしたいし、ずっとその場所で生活して、感じて、デザインしたい。」と、率直にどうありたいかを書いていらっしゃいます。

だから、「仕事するときはそのためには、すぐにお金になりそうなこと、結果を出せそうなことに飛びつかない慎み深さというか、慎重さが大切になります。目の前にいる人の気持ちを考えながら、すぐ数字になることではなくて、将来いっしょに心から気持ちいい時間を過ごせるような仕事を考える。」

焦点を当ててるところが、「自分が名を馳せたい」「すごいと言ってもらいたい」ではなく、仕事をする自分も相手もその先のオーディエンスも含んだ「空間」(=気持ちいい時間を過ごせるような仕事を考える)。

頭での理想ではなく、これがシンプルに徹底してるから、柿木原さんは、グラフィックデザインを通して、ものすごく広い視野で、ビジネスや顧客体験の設計ができるんだなあ、と思いました。

実は、私がYCAM20周年事業のPR支援をさせていただいた時に、柿木原さんがADで入られていて、ご一緒させてただいた経験があります。その時、差し出がましいながら、10(テン)さんのロゴとVI設計には、ロジックとビジュアル力の両方が10点満点(正に会社名通り!)あってすごいな。と思いました。

柿木原さんの記事を読んで、お仕事を身近で拝見した体験があるだけに、深く納得しました。そして、柿木原さんに肩を並べようなんてまったく思っていませんし、表現は違いますが、私がブランド価値と収益性を高めるロジック(統合化)として、ご提案していることと同じだ!と思い、嬉しかったです。

参照→④統合化を行うと、収益性が高まるのは何故か?

柿木原さんは、ロジック、ビジュアルと揃ったところに、お金に関する考え方や人間関係の構築など、人格においても健全で信頼できる方ですが、これはビジネスしてると意外とすごく少ないです。でも、ちゃんと存在してます。人格が優れているまでいかなくとも、ごく一般的な配慮や関係づくりができる人材いる会社や事業が上手くいくのは、意外とその辺だけでもしっかりできる人材が少ないという理由かと思います。話ずれましたけど。

私も、精進します!

梅澤さやか
株式会社KAFUN 代表取締役


ロジックと美は1つ – メットガラ ドレスをまとった美術館

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友達に薦められて、【メットガラ ドレスをまとった美術館】をみました。

AmazonのPrime Videoで鑑賞できます。

 

感動しました。

1年に1度、ニューヨークのメトロポリタン美術館(メット)で開催される、世界最大のファッショイベント & 展示『メットガラ』のドキュメンタリーです。

このイベントの目的は、服飾部門の資金調達。それを担うのが、メットの理事にも就任しているUS VOGUEの編集長、アンナ・ウィンター。

彼女が就任してからの資金調達は、なんと1億2000万ドル超。

は…?!まじか。
どんな仕事ぶりだろう…?と興味が出ません?

アナの元アシスタントが書いた『プラダを着た悪魔』の鬼編集長モデルにもなった(と言われている)アナですが、もう、現場での彼女の仕事ぶり、決断の的確さ、速さに舌を巻きました。

さらに驚いたのは、アナが大きなことから細かいことまで、全てを完璧に仕切ってること。

ガラの企画、空間デザイン、招待者の数、セレクト、席順(これが一番大仕事)、テーブルセッティング、そして、通常のパフォーマーの2倍のギャラで予算割れだったリアーナのギャラの交渉まで。

これまで大規模の展覧会に対して、いつも以上の短い準備期間で、イベント当日までてんやわんやの現場。ガラの日に招待客のセレブを前にパフォーマンスを行うリアーナのリハーサルが営業日になってしまう。リハーサルをすると、神殿を閉めなくちゃいけない。それは無理。ということで、反対する美術館スタッフにアナ様が一言。

アナ「神殿を閉めてください。もしリハーサルしなければ、スタッフが3日3晩、徹夜になってしまう。リハーサルなしはあり得ない。」

美術館スタッフ「でも、ビジターがくるのに」

アナ「彼らは、またくればいい」(ピシャリ)

すごく冷静に、スタッフを守り、メットのためのミッションを貫いた。かっちょいー。

彼女は、メットのために資金調達でこの仕事をしてるわけだから、何を優先するかが明確なんですね。凍った冬の女王、なんて言われますが、彼女はすごく視野が広い人なんですね。

そして、プロジェクトとチームのためのミッションとロジック、美学も明確。

(別の場面では、「神殿には装飾はいらない。わざとらしくなるから。その青い花はいいわ。でも、それ以外の花はやりすぎね。青にあわせるなら、淡い色が映えるから、それにしてください」・・・以上1分でディレクション終了。はやっ)

彼女が、このプロジェクトにおいて、これだけの情熱を注ぐ、その相手は「服飾カルチャー」。アナが、このミッションを完遂するためにバックアップしてる人物が、当時キュレーターだったアンドリュー・ボルトン。

また、このアンドリューさんが、80年代にニューロマンティクスに魅せられた少年のまんま、ピュアに「ファッション」が広げる世界と自由が好き!という感じで、とても可愛いんです。

中でも、パリのイヴ・サンローラン財団で、アーカイブを見せてもらってる時に「あの作品はありますか?観たい!」と、目をキラキラさせて「わー… 夢がかなった…」と話す姿が印象的でした。

私もこれまで様々な形でファッションとカルチャーに関わってきましたし、個人的もたくさんの服飾文化をみて触れてきたほうだと思いますが、考えていたことを遥かに超えて、いかに「服」が多くのことを伝え、表現しているかが、このドキュメンタリーを通じて、痺れるほどに伝わってきました。

服は、単なるトレンドにあらず。

人と環境の間をつなぐ神経網のように情報伝達をしているし、間である「服」そのものが、人と環境に変化を及ぼす影響も与えうるくらいの力を持ってることを、初めて、とてもリアルに、認識しました。

このドキュメンタリーは、映像で服飾のそのものの美しさをとらえ、さらに、アナを含め服飾の魅力を知る人たちがいかにそれを表現しようかと心血を注ぐ姿をとらえ。その全てを通して、服飾が私たちの生命の息吹をあらわしてることを証明している。

数字やロジックを見る人は美を否定し、美を尊ぶ人は数字やロジックを否定します。しかし、どっちかに偏るものは、もう感動を呼ばない。本当は両方とも1つなんだよ。

それは生命だ。

ビジネスは生命のひとつの形態でもあり、また、生命を思ってもみない飛躍に導く手段でもあると思いました。それが感動を引き起こす。

今日は、すごいインスピレーションを受けたので、なんだか語り気味です。

梅澤さやか
株式会社KAFUN代表取締役